1980年代初頭
自動車部隊の運転手(Шофёр)


 このフィギュアの状況設定は、1980年代初頭の北コーカサス地方の山岳道路で、トラックの故障で立ち往生しつつも、のんびりとブロックに腰を下ろして後続の到着を待つ自動車部隊の兵卒をイメージしました。

(写真と文章/ワレンチン・ヴェノーフ)


・軍装解説

 設定に基づいて、運転手のフィギュアは上から、褪色した「3303」生地のピロートカ、緑がかった「3217」生地の1969年型野戦服、常勤用のベルト、「キルザチー」と呼ばれる模造革の胴を持つ長靴を着用しています。
 さらに1969年型野戦服には自動車部隊を示す黒色の襟章(自動車兵の兵科章付)と肩章(ソヴィエト軍を示す「СА」の黄色の文字付)が縫い付けられ、左胸にはコムソモール(共産青年同盟)員章、右胸には下士官兵用の3級専門家胸章を付けています。
 第1ボタンを外して開いた襟の内側には白木綿の襟布を縫い付けています。
 傍らには修理用のハンマーを置きました(左足が浮いてしまったのを誤魔化しました)。

  

  



・模型解説

 使用しているキットは、すべて1:35のインジェクションキットで、フィギュア本体はウクライナのMiniArt社の「休息中のソヴィエト歩兵」のものを利用し、設定に合わせて1969年型野戦服に改修しています。「休息中のソヴィエト歩兵」は、原型はしっかりとしているのですが、金型の問題でモールドにシャープさがないため、モールドに手を加えるついでに顔をモンゴロイドにし、靴底の部分も手を加えてみました。
 ハンマーは同じくMiniArt社の「ドイツ戦車修理班(GERMANTANK REPAIR CREW)」を利用しましたが、このハンマーをソ連軍に一般的な形状にするために頭部を90度回転させてあります。
 また、運転手が座っているブロックはプラ角棒を芯にタミヤパテで製作しました。
 キットの内包品(ランナーも含む)以外に製作に用いたものは接着剤とプラペーパーとプラ角棒とタミヤパテとマスキングテープです。帽章や胸の徽章類、ボタンやベルトのバックル、台座の地面もタミヤパテで造形してあります。
 塗装はフィギュアも地面もすべてアクリルガッシュで行っています。

 


 



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